武庫離宮(須磨離宮公園)

神戸市須磨区にある 神戸市立須磨離宮公園。

洋風庭園に子供向けのアスレチックや、温室等、自然豊かな公園があります。 この離宮公園。 「離宮」と付くだけあり、大正3年 今から92年前に大正天皇の「武庫離宮」として造営されました。

この須磨の地に皇室の離宮が設置される以前には、明石城や舞子の地も、離宮造営の候補地に上がったようです。  実際 明石城は、明治末期 宮内庁の管理下になり、本丸の巽櫓や坤櫓(ひつじさるやぐら)は、耐震補強工事を受けています。
1995年の地震の際にも、二つの重要文化財が倒壊しなかったのは、 この 明治期の耐震補強工事が有効だったということです。


さて、いくつかの候補地の中から、須磨の月見山に決定し、設置された「武庫離宮」。 園内には、当時から残る施設がいくつか存在しています。


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上記の画像は、離宮公園の正門の様子です。  この正門、ほぼ 離宮当時の姿を残しています。  鉄製の門扉は新しい時期の物ですが、その周りの門柱や亀甲の石組みなどは、当時のもので、皇室の権威を今に伝えています。



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こちらは、旧武庫離宮正門から南に続く「離宮道」です。  こちらの通りの特徴は、ご覧の通り 車道部分と歩道が厳格に分離されているという事、 そして その境界には松並木が続いています。  しかも、歩道部分は車道部分よりも一段低くなっています。  今は 終日 車通りの多い道路ですが、 武庫離宮が存在していた時代は、一般の人は通る事が出来ないような神聖な道だったのでしょう。


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毎年来るかも分からない、大正天皇の為の離宮。  その為だけに、豪壮な御殿や、周辺設備、 しかも一般の水道とは違う 別の水源が用意されていたりと、 次元の違う世界が構築されています。



次回に園内に残る 武庫離宮時代の遺物や、水源地の紹介をして行きたいと思います。

この記事へのコメント

雑学大好き
2009年05月19日 11:40
神戸に離宮があったなんてつい5年前まで知りませんでした。神戸と明治天皇の関係からスタートして最後がこの須磨の地に。ハーバーランドにある神戸御用邸の建て替え工事から始まりますが、明治30年代になると周辺が港として開発され離宮として不都合という事で資材等一式は静岡で離宮として作られる。然るべき所として探しておられる情報が本願寺に入り積極的に売られたということだそうです。(元芦屋市立美術博物館の和田先生の「二楽荘」を紹介した本より)
これが、武庫離宮の始まりです。尚静岡と同じ建物のようです。
2009年05月28日 12:35
雑学大好きさん
ご無沙汰しておりますm(_ _)m
数日前に、離宮道を通ったのですが、あらためて 特別な空間の道だなぁって思いました。

あの周辺一帯の空間は、それぞれに末永く残して行きたい空間ですね。

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    Excerpt: さてそれでは武庫離宮を含めた離宮公園の歴史にふれてみたいと思います。 まずそもそも「離宮」とは何なのかというと、皇居や王宮以外の地に定められた宮殿のことを言うらしいです。「御用邸」も同じような意.. Weblog: 須磨人(すまびと) racked: 2007-02-13 11:41